【鎌ケ谷市】あらき農園では、地球と共に生きたいと農薬を使わない、有機肥料の野菜を循環型の農業で育てられています。
2025年4月2日に開催されたかまがやオーガニックマルシェ.にも出店されていた、あらき農園。有機肥料で育てたお野菜が美味しいと教えていただき、お話を聞かせていただきました。ありがとうございます。
色々な思いが募って、農業の道に
あらき農園は、給食センター近く軽井沢にあります。元々梨園があった広大な土地を、知り合いの方のご縁があって、借りることができ、2006年からこの場所で”農薬を使わない、有機肥料で育てる”ことを大切に、農業を続けて来られました。
始められた当初は、個人宅への宅配などがメインでしたが、現在では、スーパーへの出荷、横浜、鎌倉、八柱などのレストラン、カフェなどへも出荷されています。医食同源の考え方のもと、病気にならない体づくりが大切と、婦人科のクリニック内で販売されるお弁当にも、野菜が使われています。
少量多品目の野菜で年間を通じて様々な野菜が
広い敷地の中で、様々な種類の野菜が育てられています。食べる側にとっては、年間を通して様々な野菜が手に入り、とても嬉しい事ですが、お世話をされる方にとっては、大変で、ボランティアの方などの協力も得ながら、日々種まき、植え付け、お世話、収穫と忙しく作業されています。
撮影に伺った日も、これから植える所というバジルの苗も見せていただきました。レストランなどで使われることもあり、絵に描きたくなるような緑が鮮やかです。
野菜に求めるのは見た目?
この茎ブロッコリーは、黄色い花が少し咲き始めています。
カブは、土の中で虫が少しでも舐めたり食べたりすると、丸く跡がついてしまいます。
写真では少しわかりづらいですが、こちらのレタスは中で花が咲こうとして、レタスの葉の部分が、持ち上げられています。どれも食べられる野菜ですが、こうした野菜は店頭に並ぶ前、まず市場の時点で、出荷することができません。
多くの農家では、市場に出荷できる規格にするため、土の中も消毒して、虫の害を防ぎ、野菜が病気にならないよう、殺菌剤なども必要に応じて使用されます。農家さんも生活がかかっており、売れない野菜を作る訳にはいかないので、農薬が欠かせません。
微生物は、化学肥料は食べないと教えてもらいました。有機肥料が大好きな微生物が土をふかふかにしてくれると、栄養があって美味しい野菜に育ちます。キャベツが大好きな青虫の卵が産み付けられないよう、ネットがかけられ、大切に育てられています。
野菜とお二人のお人柄に惹かれて集うお手伝いの方も

提供:あらき農園
ご夫婦は、元々されていたお仕事を辞められて、農業を始められた時に、お互いに敬意をこめて、まさちゃん、みさえちゃんと呼び合われています。広大な畑は、注文が入ってから目的の野菜を収穫するのに、歩くだけでも運動になり、足腰が鍛えられます、とお聞かせいただきました。
脇の竹林で採れるたけのこはとても立派で、この季節ならではの味覚です。撮影に伺った日も、野菜を使ったメニューで食育をしたいと、こども食堂を今春始められる方がお見えになっており、筍を使ったメニューもいいね、とお話されていました。
前日にお手伝いに来られていた方が、いただいた筍でたけのこご飯を作ったの、と持参される姿も。集まる方々も農業に興味がある方だったり、自然が好きだったりと様々ですが、共通しているのは、ご夫婦の温かい人柄と野菜のファンという所なのでは、と感じました。
農業に関心を持ってほしい
スイスでは、農業をする方には公務員のような仕組みが整っているそうです。農業の学校も無料で学べ、所得の保証がされているなど、農業をやりたい若い人が安心して、飛び込めるそうです。日本には、残念ながらそのような仕組みはなく、土地がない、設備がない、作業が大変そうなど、気軽に農業を始めることは難しいのが現状です。
少し耳が聞こえづらくなったと話されるみさえさん。頑張りすぎてしまう性格で、無理してしまうと体調を崩されることもあるそうですが、待ってくださるお客様の為に、美味しい野菜を届けたいと頑張られています。撮影している間にも今年初のキジが飛来したり、セキレイのちょんちょんと動く姿も見られ、まだ鎌ケ谷にこんなに自然が残っていることに驚かされます。
あらき農園の野菜は、粟野の天然酵母パン工房 ホルンでも購入することができます。土日が多めに並んでいるそうです。撮影に伺った日は平日でしたが、少し並んでいるよと教えていただき、撮影させていただきました。お昼を過ぎていたので、もうずいぶん売れているのですが、と店員さんにお聞かせいただきました。ありがとうございます。
農業を始めることは難しいですし、口に入るすべてのものにこだわることも難しいですが、無理のない範囲で、日常の生活に安全で美味しい野菜を選ぶことが、自分の健康や日本の農業を守る事にもつながるのかもしれません。
有機肥料で育てられ、農薬を使わない野菜は、味が濃くてみずみずしいとその野菜と人柄にファンの多いあらき農園はこちら↓